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特集 2015.7.2UP | Artist Interview@試聴室 Vol.11

俳優・歌手 石丸幹二 Kanji Ishimaru

ジェシー・ノーマンとの出会いが、僕の運命を変えた。

本日のお客さまは、俳優、歌手として、舞台のみならず映画やテレビドラマでも活躍されている石丸幹二さん。ミュージカル『オペラ座の怪人』で舞台デビューし、やがてミュージカル界のトップスターとなった石丸さんですが、意外にも最初はミュージカルに興味がなかったのだとか。今日はこの試聴室で、石丸さんお気に入りの曲を聴いていただきながら、ミュージカル、そして俳優の道へと進んでいったきっかけなどをうかがいます。

Q:まずは、音楽との出会いをお聞かせください。

石丸幹二(以下、K.I):音楽の目覚めは、小学生のころ。鼓笛隊でスネアドラムを任されて、それから楽器が好きになりました。小学校ではトロンボーンも吹きましたね。中学では吹奏楽部に入ってサックスを吹きましたが、ほかにもオーボエやコントラバスなど、音楽室にある楽器を見つけては演奏したり、指揮をしたりと、いろいろやっていました。

Q:それで高校では音楽を専門的に学んだのですか。

K.I:僕が入った高校は面白くて、普通科に音楽コースというのがあったんです。プロのピアニストを目指す人から、エレクトーンで音楽教室をやりたいという人まで一緒にいて「何をやってもいい」という雰囲気でした。僕もプロになると決心した、というほどではなく「音楽が好きなので、まわりに音楽がある仕事に就きたい」と漠然と考えていた程度でしたが、ちょうどその頃弦楽器にシビれていたので、最初はオーケストラ部に入ってチェロをやりました。今思えば、自分の実力も、世の中のことも分かっていない高校生だったなぁと思いますが、そのときは「チェロで音大に行きたい」と思ったんですね。それで伝手を頼ってあるチェロの先生のレッスンを受けたら「今からチェロで音楽大学を目指すなら、5年はかかるよ」と言われました。それはそうですよね(笑)。やっとそこで現実を知って、現役で音楽大学を目指せる楽器として、中学から吹いていたサックスを再び勉強しました。

Q:そしてサックスで東京音大に入学されたわけですが、そのときはプロのサックス奏者を目指したのですか。

K.I:一応そうです。音大には入った、そして自分を表現する方法としてサックスを選んだ。でも漠然と、「何かが足りない」と思いながら、大学生活を過ごしていました。

初めて聴いたジェシー・ノーマンに、ノックアウトされました。

Q:その後、歌へと転向したのは?

K.I:東京音大の2年生のときでした。食事しながら何気なくNHKの『芸術劇場』というテレビ番組を見ていたんです。そうしたらアメリカのソプラノ歌手のジェシー・ノーマンが、シューベルトの『魔王』を歌っていました。
『魔王』はひとりで3役を瞬時に歌い分けてクライマックスを迎えるという構成なんですが、ジェシーはそれをものの見事に歌で表現していました。僕は食事をしていたこともすっかり忘れて、完全に彼女の歌の世界に魅入られてしまいました。

Q:それほどまでに衝撃的だった?

K.I:それまで見たり聞いたりしていた音楽の中で、もっとも衝撃的な出会いでした。初めて聴いたジェシー・ノーマンに、ノックアウトされてしまったんです。彼女の表現力、そして、言葉が持つ力に。そして今やっている楽器の訓練をストップしてでも、すぐに歌の世界に飛び込みたいと思いました。「彼女のように、人の心をわしづかみにして何かを伝えられる人間になりたい」と心の底から思ったのです。それでサックスをやめて、歌で東京藝術大学を目指すことにしました。

Q:それまで歌の訓練をしたことはあったのですか。

K.I:まったくありませんでした。音大の副科では歌を専攻していましたけど、まぁそのレベルでした。ですから再度受験をして藝大に行くと決めて声楽の先生に習いに行きましたが、まったく素人の状態でした。でも私はこんな性格ですから「ジェシー・ノーマンのようになりたいから教えてくれ」と言ってしまう(笑)。先生はあきれて「なれるわけがない」と言っていました。それがまた僕の情熱に火をつけたんです。「それならやってやる」と必死に受験勉強して、何とか合格しました。

役者も歌も、思っていることを相手に伝えるのは同じ。

Q:その後、声楽を学ばれていたのに、今度は劇団四季というミュージカルの世界に飛び込むことになったきっかけを教えてください。

K.I:声楽を学んでいるときは当然のようにイタリア語やフランス語で歌っていましたが、実のところ、聴いている人に伝わっているんだろうか、といつも思っていたんです。やはり聴く人の心に言葉が直接飛び込んでほしい。それが叶わないもどかしさを感じていました。いずれは、聴いている人が理解できる日本語で歌える環境に身を置きたいと思っていました。そんなとき劇団四季がオーディションをしていることを知り、ミュージカルなら日本語で歌えるじゃないか、と気づいたんです。それまでは全く興味がなかったミュージカルですが、大学3年生のとき、初めてそのオーディションを受けてみたのが、次のステージの始まりでした。

Q:そこで劇団四季に合格されるわけですね。劇団ですから、お芝居や踊りもあったと思いますが、いきなり演技はできましたか。

K.I:いや、全く何もできなかったです。まぁどうせみんな同じだろうと思っていたんですよ。でも全然違いました(笑)。ただ逆にミュージカルに関して欲がない状態で飛び込んだことが新鮮だったのか、劇団側は「面白いやつだ」と思ってくれたようです。僕は本当に歌しかできなくて、歌以外は真っ白でしたから、ミュージカルの世界で初めていただくいろんな役に、素直に真正面から向き合うことができました。それは良かった点だと思います。

Q:そうはいってもいきなりお芝居をするのは大変ではありませんか。

K.I:最初は大変でした。演技も歌も「思っていることを相手に伝える」という意味では同じです。ただ演技では歌声やメロディが使えない。それが非常に苦しくて「演技と歌は同じ」だなんてとても思えませんでした。でも実際にお芝居をしはじめると戯曲の持つ魅力に感銘を受けるようになりました。そして歌だけでなく、演技や踊りなどを含めた「体全体で表現する」ということに、やりがいを感じるようになりました。今はやっと「体で表現することは、演技も歌も全部同じなんだ」ということがわかり、俳優としての演技も自分の仕事だと思えるようになりました。

心地良く音が胸に染みます。これはちょっとやめられないですよね。

Chambre Avec Vue/アンリ・サルヴァドール

Q:では、この試聴室で石丸さんお気に入りの曲を聴いていただき、感想をおうかがいしたいと思います。

K.I:友人からすすめられて好きになった、アンリ・サルヴァドールの『Chambre Avec Vue』を持ってきました。その中の「Jardin d’hiver(こもれびの庭に)」をお願いします。

Q:(試聴が終って)いかがでしたか。

K.I:素晴らしいオーディオですね。音が心地よく胸に染みます。人間の声のとても深い部分まで再生されてくるんですね。このアルバムには思い出があって、テレビのドキュメンタリー番組で、この「こもれびの庭に」をパリのジャズクラブで歌わせてもらったことがあるんです。何度も耳にしている曲なのですが、ここで聴くと今まで聴こえてこなかった音がどんどん聴こえてきて、すごく新鮮です。

Way Out West/ソニー・ロリンズ

Q:次は、サックスものはいかがでしょうか。

K.I:ソニー・ロリンズを聴いてみたいですね。おすすめのものをお願いします。

(試聴が終わって)『Way out west』から、『There is no greater love』を聴いていただきました。いかがでしたか。

K.I:ロリンズはマイクの位置を気にせずに、けっこう自由に動きながらレコーディングしているみたいですね。吹きながら横を向いてベースソロを指示したりしているのがよく分ります。 こういうふうに聴く人間にいろいろなことを想像させるのは、このシステムだからこその臨場感なんですね。面白いなあ。僕はあんまりテナーサックスを吹いたことがないんですが、アルトよりはテナーが好きなんですよ。女性の声も、ジェシー・ノーマンのようにメゾソプラノぐらいの低めの声が好きなんです。

Q:せっかくですから石丸さんの曲もご試聴ください。

K.I:では『かいじん百面相』の中の『小さな空』をお願いします。これはリュート奏者のつのだたかしさんが、このレコーディングのために新しく編曲してくださった曲です。

Q:(試聴が終って)いかがでしたか。

K.I:すごく正確ですね。そのためか、自分の歌はレコーディングのプレイバックを聴いている気分になってしまいます(笑)。またこのように大きな音で聴くと、いろんなことが見えてきますね。歌っているときのコンディションや声帯が開いたり閉じたりする感じまで思い出しました。

Q:いろいろ聴いていただきましたが、この試聴室の印象はいかがですか。

K.I:正確な音を再生するだけでなく、演奏者の気分までも伝わってきて臨場感があふれていますね。アーティストたちが楽しみながら録っている感じがよく伝わりました。こういう音を聴くとオーディオファンの気持ちが分かります。これはちょっとやめられないですよね。このような試聴室には足しげく通いたいと思います(笑)。

そのときにしかできないことに、真剣に向き合っていきたい。

Q:今後の予定や抱負などをお聞かせください。

K.I:音楽活動は、デビュー25周年を記念して、今年後半、いろいろと企画しています。順次発表してゆきますので、私のHPでご確認いただければと思います。
演劇活動では7月にチャップリンの『ライムライト』を世界初演で舞台化します。『ライムライト』の舞台は今まで一度も許可されませんでしたが、それが日本でできることになりました。東京をスタートし、大阪、名古屋、福岡、長崎、鹿児島、富山、長野とまわります。ぜひご覧いただきたいと思います。
今後も自分の名前で歌う音楽活動と、ミュージカルを含めた演劇活動をいいバランスでやっていきたいですね。

Q:最後に、読者のみなさんにメッセージをお願いします。

K.I:いつもはイヤホンで音楽を聴いているんですが、今日この環境で、空気を通した音の良さを再確認しました。この音を聴いて、私はやはりアコースティックなものに共感できる、好きだなっていうことを痛感しました。みなさんもぜひ、この試聴室を予約して、お持ちのCDをここでかけてみてはいかがでしょうか。きっと新たな世界が見つかると思います。

石丸 幹二 Profile

1965年、愛媛県生まれ。幼少の頃から高校入学までに、ピアノ、スネアドラム、トロンボーン、サクソフォーンなどに触れ、幕張西高校普通科音楽コースにてチェロを学ぶ。その後東京音楽大学音楽学部器楽科にてサックスを専攻するが、3年時に中退。1987年、東京藝術大学音楽学部声楽科に入学。1990年、劇団四季『オペラ座の怪人』のラウル・シャニュイ子爵役で舞台デビュー。1991年、東京藝術大学を卒業。劇団四季にて舞台俳優として活動を続け、2007年12月に退団。2009年より俳優活動を再開し、舞台のみならず映像分野にも幅を広げる。2010年には初のソロアルバム発売、ソロコンサート開催と、音楽活動も本格的にスタートさせた。

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