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特集 2015.3.4UP | Artist Interview@試聴室 Vol.7

歌手・俳優 ささきいさお Isao Sasaki

音を練っていくと、最後は“透明さ”にたどり着く。

『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌をはじめ、数々のアニメの世界観を、その染み通るようなバリトンの声で表現するささきいさおさん。どなたでも必ずや聴いたことがあるその声は、いまなお多くの人を魅了し続けています。本日は、大のオーディオマニアでもあるささきいさおさんを、HARMAN Storeの特別試聴室にお招きして、ご自身の歌声や思い入れのある曲を試聴した感想とともに、アニメソングを歌うことになった思いがけないエビソードなどをうかがいました。

Q:まずオーディオとの出会いを教えていただけますか。

ささきいさお(以下、I.S):子どもの頃、父が使っていた鉱石ラジオに興味を持ったのが、オーディオとの出会いです。音楽への興味というよりも、メカ的な興味のほうが大きくて、16、7の頃からラジオを組み立てていました。ちょうど1950年代終りから60年代にかけて「原音に忠実な音で音楽を聴く」という、いわゆるHi-Fiブームが起こり、音響機器もどんどん新しいものが出てきた時期でした。それになんとなく煽られる形で、私もラジオの配線をどう変えたら音が良く鳴るか追求し始めたのが、オーディオにハマっていったきっかけです。実家が木工所だったものですから、スピーカーのユニットを買って来て自分の家でキャビネットを作ったり、プレイヤーを組んだりして、自分の好きな低音を出すために四苦八苦していましたね。決して音楽に詳しいほうじゃなかったけど、“音”にはこだわりがありました。デビュー当時は「和製プレスリー」なんて言われていましたが、プレスリーもノリのいい『監獄ロック』などのロックンロールより、ベースの低音が効いたバラード系のほうが好きでしたね。

Q:デビューのきっかけも、プレスリーの曲だったそうですね。

I.S:そうなんです。もともと歌うことは好きでしたが、家のオーディオでさんざんプレスリーのレコードを聴いているうちに歌詞を覚えて、それこそ遠足のバスとかいろんなところで歌っていたら、友だちがテレビに応募してくれた。それでプレスリーの『I Need Your Love Tonight』を歌ったら、合格の鐘がカンカンと鳴りましてね(笑)。その素人のど自慢のような番組で審査員長だった服部良一先生に、「君は東京のプレスリーだね」なんて言われました。その後コロムビアレコードからデビューするんですが、キャッチフレーズも、「和製プレスリー」になりました。だからオーディオ好きがきっかけでデビューしたようなものかもしれません。

Q:ご自宅では今、どんなオーディオ環境なのでしょうか。

I.S:今でもオーディオは自分でいじっています。秋葉原で見つけたスピーカーユニットを、実家の木工所で作ったスピーカーボックスに入れて使っています。ボックスの壁も二重にして間にセメントを入れて重くしたりしてるんです。だから重すぎてもう動かせない(笑)。オーディオシステム全体としては、映画も鑑賞できるホームシアターの造りで、一応、天井にもスピーカーを付けて、最新のドルビーアトモスにも対応できる構成にしてあります。メーカーの試聴室でJBLのホーンスピーカーを試聴した時に、サラウンドの強烈さに感動しましてね。自宅でも前と後ろにJBLのホーンを4発配置しました。そこにサブウーハーが2発です。ただマルチチャンネルですから、ちょっとどれかをいじると、全体のバランスがすぐに狂っちゃうんです。「よし、これだ!」と思って聴いていても、別のソフトをかけると「あ、違うな」という具合に、本当にきりがない。もちろん、プロの音響設計には絶対かなわないのは分かっているんです。でも、自分で作ったものから音が出て、自分のが心地よく思える音だったら、多少バランスが崩れていても構わない(笑)。「俺はこの音が好きなんだ」っていう、まったく自分好みのセットアップです。
目下の悩みは、自宅のオーディオセットを、純粋に音楽を聴くために2チャンネルに特化させるか、それともサラウンドで映画を楽しむためにマルチサウンドでいくか。その決断がなかなかつかないということですね。

色づけや演出のない、素直で透明な音。

My Foolish Heart: Live at Montreux/キース・ジャレット

Q:それではJBLのフラッグシップスピーカーProject EVEREST DD67000とマークレビンソンのアンプとプレイヤーで、音楽をご試聴いただきたいと思います。ジャズ・ピアノトリオがお好きとききましたので、キース・ジャレットのピアノトリオのCDをご用意しました。

Q:(試聴が終って)いかがでしたか。

I.S:やっぱりいいねえ。素晴らしい。僕はピアノトリオのすっきりした音が一番好きなんです。このスピーカーは特に、ホーンスピーカーならではの音の通りというか、抜けというか、瞬間の浸透力が生きてますね。ホーンスピーカーには、やっぱり強さや浸透力があると思うんです。僕はこの浸透力や歯切れのいい音が大好きです。だからホーンスピーカーから離れられないんですよ。

Duets II/トニー・ベネット

Q:次は、ボーカルものとして、トニー・ベネットの『Duets II』をご用意しました。こちらはビッグ・バンドです。1曲目のレディ・ガガとのデュエットを聴いていただきましょう。

Q:(試聴が終って)音の印象はいかがですか?

I.S:うん、ボーカルもいいですね。 バンドも横に広がらず、ちゃんとそれぞれがピンポイントで定位している。JBL375みたいな昔のドライバーユニットは、ボーカルがカツーンと聞こえるイメージでした。もちろん使う人はそれが好みだったんですけど、ボーカルの質によってはきつく感じることもあったんです。でもEVEREST DD67000は癖がないから、透明感があって聴きやすいです。音を本当に練っていくと、こういうスッキリとした「透明な音」に近づくのでしょうね。

大瀧詠一のジュークボックス エルヴィス・プレスリー編/エルビス・プレスリー

Q:次は、先頃亡くなった大瀧詠一さんがコレクションしていたプレスリーの音源を集めた『大瀧詠一のジュークボックス エルヴィス・プレスリー編』から、エルビス・プレスリーの曲を聴いていただきましょう。1曲目の『冷たくしないで』です。

Q:(試聴が終って)こちらはいかがですか?

I.S:これはモノラルだけど、ステレオよりずっとボーカルが聴きやすいね。僕はステレオになる前のエルビスのほうが、ボーカルが良く録れている気がします。ステレオ盤ではなくあえてモノラル音源をそのまま聴いていたのが大瀧詠一さんの見識の高さだね。このシステムで聴くと、エルビスの存在感がそのまんま伝わってくる気がします。

Q:それでは、いよいよささきさんの歌を聴かせてください。

I.S:じゃあ、『真っ赤なスカーフ』を聴いてみましょうか。

Q:(試聴が終って)こちらはいかがですか?

I.S:すごくレンジが広いのに、いい意味で「聴く人を圧倒しよう」という意図が感じられません。ハッタリがまったくない、実に素直で透明な音です。僕はレコーディングの時、自分の歌を客観的に捉えてもらうほうがいいと考えているので、判断はディレクターやミキサーの方にお任せしていますが、彼らがリスナーにどう聴かせたいのか、そういった音楽の制作者の意図が正確に伝わってくる音だと思います。

チャンスが巡ってきたとき、それに見合う実力をつけていたい。

Q:プレスリーでデビューされたささきさんが、なぜその後アニメソングを歌うことになったのでしょうか。

I.S:僕はアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』 でコンドルのジョーの声優をやっていたんです。その忘年会か何かで、酔っ払ってガッチャマンの主題歌を歌ったことがあって(笑)。あとでそこにいた人から「新しいアニメ番組で主題歌を歌う人を探しているんだけど、やってみませんか?」という話をいただきました。それで初めて歌ったアニメソングが『新造人間キャシャーン』です。ちょうどその頃僕は、発声を基礎から全部やり直している時期でしたから、いい機会で、自分を試してみたかったんです。実際歌ってみたら驚くほど声が出るようになっていました。結局キャシャーンが好評だったので、次々にアニメソングの依頼が来るようになりました。

Q:『宇宙戦艦ヤマト』はささきいさおさんの声以外は考えられない、という人も多いと思います。ヤマトはどんなきっかけで歌うことになったのでしょうか。

I.S:アニメを歌いはじめて4曲目ぐらいで出会ったのが『宇宙戦艦ヤマト』でした。実はこれは裏話があって、本当はすでに別の人で録音が終わっていたんです。でもヤマトのプロデューサーがその声を気に入らなかった。これは軍歌なんだ、だからもっと低い声でなければいけないんだ、と。それで、ある日いきなり僕のところに「3日後に録音する」と依頼が来たんです(笑)。アニメではこんなふうに一度録音したのに歌手を変えることなんか滅多にないんでしょうけど、やってよかったと思います。以前芝居をやっているころに先輩の役者の金子信雄さんに「代役っていうのはお前、チャンスなんだぞ」って言われていました。「他の人の代わりなんかやれるか」って言う人もいますが、そうじゃないって。代役っていうのは、本当に認められるチャンスなんだなと、その時思いましたね。人生っていうのは、何がきっかけで広がるかわからない。偶然転がり込んできたチャンスを、すぐものにできる実力を身につけておくことはとても大切だと思います。

Q:歌のキーを変えないために、今でも体力作りは欠かさない、と聞きました。

I.S:アニメソングは全身で歌いますから本当に体力が必要なんですよ。体力がなくなると、歌えなくなっちゃうからね(笑)。しかも僕はエルビスに影響を受けているから、ステージでじっとして歌うことができないんです。それで動き回るから、結局体に負担がかかってしまうんですけどね。今でも、週に2回のエアロビクスと、週に1回のエアロバイクは欠かさずにやっています。

Q:最後になりましたが、今後の活動の予定などをおきかせください。

I.S:今年はデビュー55周年を迎えます。それで今年はいろんなライブをやる予定で、5月17日にはよみうり大手町ホールでデビュー55周年記念バースデイライブを開催することになりました。アニメソングや特撮ヒーローソングやエルビスナンバーはもちろんですが、さらに、吉田正メロディーも歌いたいと思っています。
実は僕には「吉田正先生の歌を歌い継ぐ」という使命があるんです。この間ディナーショーでちょっと歌ったら、思いがけず、「もっと吉田メロディーを歌って欲しい」と言われました。歌というと、つい、ヒットするかどうかを気にしてしまいがちですが、何十年たっても歌い継ぐべき歌があるんだな、と気づきました。今後はそういう歌も大切にしていきたいと思っています。

ささきいさお Profile

1942年生まれ。1960年にコロムビアレコードより、「和製プレスリー」のキャッチフレーズでロック歌手としてデビュー。歌手、俳優、声優など幅広く活躍する。その後『新造人間キャシャーン』をはじめ、『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』などアニメや特撮ヒーロー番組の主題歌を歌い世代を超えてファンを魅了。声優としての功績が称えられ2010年度の第5回声優アワード功労賞を受賞する。自宅のホームシアターを手作りするほどのオーディオマニアとしても知られている。

「デビュー55周年記念バースデイライブ」開催!

アニメソング、特撮ヒーローソングなどに、エルビスナンバー、さらに吉田正メロディーなども加えた、ファン必見のラインアップ。ライブでは、歌手としてはもちろん、俳優、声優としても幅広く活躍してきた「ささきいさお」の55年の歴史を、当時の写真や新聞紙面などを使いながら歌とともに振り返ります。

  • 会場 よみうり大手町ホール
  • 日程 2015年5月17日(日)
  • 時間 開場16:30 / 開演17:00
  • 料金 (前売り券)全席指定 ¥7,000-(税込み、来場者限定スペシャル特典付)
    ※未就学児の入場はお断りしております。
  • 詳細 http://www5c.biglobe.ne.jp/~isao/

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<こちらの受付は終了しました>

締切:2015年3月16日(月)正午(AM 12:00)
※当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。
※当選商品の転売、譲渡はおやめ下さい。

次回予告 次回の“Artist Interview@試聴室”はシンガーの相川七瀬さんにご登場いただきます。ご期待ください。

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