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クルマのハーマン | インフォテイメント

インフォテイメントの リーディングカンパニー

クルマのハーマン、第3回はインフォテイメント事業をご紹介します。「インフォテイメント」とはインフォメーションとエンターテイメントを組み合わせた言葉。カーステレオなどのオーディオビジュアル機能とカーナビなどの情報機器を組み合わせた、自動車のためのインテリジェントなシステムを指します。ハーマンはカーオーディオだけでなく、インフォテイメント機器も手がけており、実は世界的にはインフォテイメントのリーディングカンパニーでもあります。今回はハーマンのインフォテイメントについて、4人のエンジニアが対談形式でお話しします。

世界のインフォテインメント市場で高いシェア

Q:「インフォテイメント」という言葉は、初めて聞きました。

森:新しい言葉なので耳慣れない方も多いかも知れません。インフォメーション + エンターテイメントのことです。クルマにおけるインフォテイメントシステムは、車中でいろいろな音楽や映像を楽しめるだけでなく、様々な情報を得ることができます。たとえばカーナビや電話、ネットワーク、あるいはスマートフォンと連携したり、CD やUSBなどに入った音楽を聴いたり、テレビや映画などを楽しむことができます。

Q:ハーマンはカーオーディオだけでなくカーナビなども含めたクルマのシステムも事業展開しているわけですね。

森:実は海外の市場では、ハーマンは早くからインフォテイメント製品を製造・販売しています。ただハーマンのインフォテイメント製品は、基本的にはOEMで自動車メーカーに納品しているもので、直接一般のお客さまに買っていただけるような市販品はほとんどありませんし、カーオーディオにおける「JBL」や「マークレビンソン」のようにブランド名が表には出てくることもありません。ですからほとんどの方はご存じないと思います。ただ車載インフォテイメントのシェアをグローバルで見れば実はハーマンが一番多いといっていいぐらい、高いシェアを占めています。

ハーマンインターナショナル株式会社 ソフトウェア エンジニア 森 拓也

ハーマンインターナショナル株式会社
ソフトウェア エンジニア
森 拓也

自動車メーカーへの対応窓口となる日本の拠点

ソフトウェア エンジニア 島村 一誠

ソフトウェア エンジニア
島村 一誠

Q:日本ではどんな業務を行っているのでしょうか。

森:開発の拠点は世界中にあって、主に中心となっているのは中国、アメリカ、ドイツ、そしてインドです。日本では、主に日本の自動車メーカーとのコミュニケーションや、仕様決めなどの業務がメインです。また、海外メーカーのクルマのインフォテイメントでも、一部日本固有の機能というものがありますので、それらに関しては開発やテストを行っています。たとえばVICS(Vehicle Information and Communication System)、つまりFMから受信した交通情報を表示するなどの機能や、ETC、またDSRC(Dedicated Short Range Communication)という、高速道路に設置されているITSスポットとアンテナで通信して、交通情報や安全運転の注意情報などを取得して表示する機能などですね。私はソフトウェアのエンジニアなのですが、そういった開発に携わっています。

島村:ハーマンインターナショナルジャパンの役割は、森の説明のように日本固有機能の実装およびテスト、そして日本の自動車メーカーとのインターフェイスです。ですから私たちの拠点も主な自動車メーカーに近い名古屋、太田、浜松などにありますし、海外の拠点もそれぞれマーケットに近いところにあります。お客さまである自動車メーカーとのインターフェイスとしての機能を持ちながら、また同時に世界各地に点在する各国の拠点と情報を共有しながら開発を進めています。

ブランドオーディオは大きな強み

Q:島村さんは、どんなお仕事をしているのですか。

島村:私もインフォテイメントの開発ですが、今は競合のメーカーといっしょになって一つのシステムを作り上げるという、ちょっと珍しいことをしています。現在は自動車メーカーからのオーダーを聞きながら競合メーカーと協業して仕様を決める「仕様決め」の段階です。多くのメーカーが集まる中で仕事ができているので、とても面白いです。ハーマンは国内の会社から見たら比較的新しい会社ですから、競合メーカーの中で自分たちをどうアピールをしていくか。その時に「JBL」「マークレビンソン」「ハーマンカードン」といったブランドが、大きな強みになっています。私どものインフォテイメントシステムは海外自動車メーカーをはじめ高級車を中心に多くの採用事例がありますが、OEM製品のため社名が知られることがありません。このような状況の中、ブランドオーディオを持っているということは、戦略としてもすごく大事なことであると感じています。

永井:特に国内の自動車メーカーのナビゲーションに関しては、今までは国内メーカーが主に使われており、外資であるハーマンがカーナビを供給するということは、まだ始まったばかりの部分でもあります。ハーマンがカーナビを提供することになった背景には、車載のブランドオーディオで信頼関係を培ったという実績があります。ですから、こうした信頼関係をインフォテイメント事業でも築いていくことが非常に重要なことであると考えています。

Q:永井さんは、どんなご担当でしょうか。

永井:私もインフォテイメントの中の、特にナビゲーションシテム、いわゆるカーナビですね。これを担当し、「仕様決め」を行っています。仕様決めを中心に担当するエンジニアを社内ではリクワイアメント エンジニアと呼んでいます。

リクワイアメント エンジニア 永井 智也

リクワイアメント エンジニア
永井 智也

社内におけるカーナビ評価の様子。車内だけでなく、机上でのテストも繰り返す。

社内におけるカーナビ評価の様子。車内だけでなく、机上でのテストも繰り返す。

Q:島村さんと永井さんは、今それぞれ「仕様決め」の段階ということですが、このお仕事は始まってから終りまで、どのくらいの期間がかかるのでしょうか。

島村:お仕事をするメーカーによっても違いますけど、1年半から2年程度でしょうか。

永井:短いとそれくらいですね。どういうものを作るかというのは、プロジェクトの前半で決まるのですが、その後作っていく中で、自動車メーカーの方でこうしたいとか、変更が生じる部分は必ずあります。仕様決めの担当者は、そういうことのハンドリングを、プロジェクトが終るまで続けます。

島村:本当は2年でも短いですね。

デジタルテレビの開発で日本中を走る

Q:横田さんはどんなお仕事をしているのでしょうか。

横田:私は、国内メーカーのカーナビに付いている、主にデジタルテレビの開発に携わっています。

Q:カーナビ全般ではなくて、その中のデジタルテレビですか。

横田:そうです。ナビはナビ、ラジオはラジオ、メディアはメディアというように、部分ごとに分かれているのですが、その中のテレビの開発をやっています。プロジェクト開始時は仕様作りをしていましたが、今は実装の段階に入っています。日本で作る部分は日本で作って、海外の開発拠点の中国などで作る部分は、その開発拠点とコミュニケーションを取りながら作るという感じです。

ソフトウェア エンジニア 横田 智成

ソフトウェア エンジニア
横田 智成

Q:デジタルデレビ以外の、ナビやメディアの開発は?

横田:メインの開発拠点は中国です。日本ではそれを日本向けに変更するのですが、日本でしかできない部分はもちろん日本でやります。実際に車に乗ってテストもしますし、プログラムも書きます。

Q:それは実際に車を走らせながら、テレビの映り具合を確認するということですか?

横田:そうです。電波の状況が違う場所に行ってみて、テレビの写り具合や、地域ごとのチャンネル登録機能などをチェックします。今は主にメーカーの指定した場所や、あるいは東京スカイツリー、東京タワーなどの電波塔の近くで試験をしています。

Q:後者は電波が強い場所ということですか。電波の強い場所でもテストする必要があるのでしょうか。

横田:電波が強すぎても大丈夫かどうか、というのも大切なんです。ですから強電界、弱電界のテストをします。あとは、ビルがたくさんあり電波が反射するような場所や、別の電波が混ざっているような場所でもテストします。

Q:そして最終的には日本各地にいって、テレビを見るわけですか。

横田:そうですね。それはする必要があります。実際カーナビの開発でも日本中の一般道と高速道路を全部走るというチェックをしたこともあります。

Q:それは北海道から沖縄まで?

横田:はい、そうです。そのとき開発していた担当者が交代で全国を走りました。私もその一人で、北海道を走りましたが、とても大変でした(笑)。

インフォテイメントはまだまだ進化する

Q:ここ何年かで、車は急速にハイテク化していると思いますが、どのあたりが特に進化しているのでしょうか。

森:現在のナビの最新の機能としては、ADAS(Advanced Driver Assistant System)というものがあります。これは、クルマのフロントに搭載されているカメラやレーダーによって、例えば車線から逸れそうになったら警告を出す、あるいは歩行者が急に飛び出してきたら警告を出すなど、ドライバー側の視認性や安全性をより高めて安全な運転を支援するシステムです。それと最近注目されているのは、スマートフォンと連携する機能です。最近の依頼でも、スマホとの連携を重視したモノが多いです。

Q:インターネットとの連携やスマホの進化などを受けて、インフォテイメントは変わりはじめている時期なのでしょうか。

横田:今はインフォテイメントと運転支援などの機能がつながり始めているタイミングなので、自動車メーカーとしても、今後の方向性を模索している状況かも知れません。たとえばカーナビなら、今までは道だけを案内していれば良かったわけですが、今はアップルのApple CarPlay* などの機能やスマホの地図アプリなどで手軽にナビゲーションができてしまう時代になっています。常に「今まで通りでいいというものは何もない」という状況ですね。

Q:最後にハーマンでのインフォテイメントという仕事の面白さとやりがいについておうかがいしたいと思います。

森:ハーマンはグローバルにいろいろな拠点でエンジニアがいるので、コミュニケーションや時差の問題で大変だなと感じるところがあります。ただ、実際に海外の人たちと仕事をしていると、多様な技術や知識を持ったエンジニアがたくさんいるので、吸収できることも多く、また刺激にもなり、エンジニアとしてはとてもいい環境だと思います。

永井:自分が開発したものが動いたときは嬉しいです。それとやはり私はクルマが好きですから、仕事をではありますが、ふだん見られないような高価なスポーツカーに関わって仕事ができるのも嬉しいですね。車にはとても多様な技術・システムが集まっていて、今では先ほどの話のようにスマホともつながりますし、とても面白い仕事です。

島村:私の場合、いずれやってみたいこと、なのですがクルマの中にはECU(Electronic Control Unit)というクルマを統合的にコントロールするユニットが搭載されています。個数は年々増えていますが、高級車だと80個以上搭載されているといわれます。これらが連携するような機能を作っていきたいです。たとえば家にいながらweb上でクルマのキーが開かなくするようなことは技術的にはもうありますし、将来的に言えば、自動運転などもこれらが連携しないとできないと思います。このようにクルマをトータルに制御し、魅力的なサービスや利便性を提供する仕事をしていけたらいいなと思っています。

横田:自動運転で言えば、私は個人的には、クルマは移動する部屋になってほしいですね。運転しなくて良くて、車内で自分の好きなことができる。インターネットにつながって、あとは普段と変わらず、好きなことが全部できるような空間というか、そういうデバイスというか。

Q:快適な居住空間だけど、移動しているという感じ、あるいはパーソナルな新幹線のような存在ですか。

横田:僕の理想はそうですね。それがインフォテイメントの領域かどうかは分らないですけど。あとは、素早く移動したいです。一瞬で目的地に行く感じ。

Q:それだとクルマもインフォテイメントもいらないですよね。

横田:あ!それは困りますね。やはり自動車はないと困ります(笑)。

Q:今日はありがとうございました。

クルマに実装してのインフォテイメント機器のテスト。

クルマに実装してのインフォテイメント機器のテスト。

* Apple CarPlayはApple Inc.の商標です

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